壱町田湿地の様子 2025年9月20日

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ページ番号1006076  更新日 2025年9月20日

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令和7年は残暑も厳しく、9月中旬になっても30℃を超える日が続いています。9月の一般公開は13日と14日に行われました。13日は天候が思わしくなく一時雨にも降られましたが、最終日の14日は天気が良く、シラタマホシクサを中心にした秋の湿地の様子を多くの方に見ていただきました。

写真:ワレモコウ

湿地の周辺部ではワレモコウ(バラ科)が花を咲かせています。B湿地で見つけた写真の花は、ナガボノワレモコウだと思われます。湿った草地に生え、花弁のない小さな花が花序の先から次々に咲いていきます。がく片から突き出た長い雄しべの白い花糸が目立っています。壱町田湿地には、ワレモコウとナガボノワレモコウの2種類が生育しています。

写真:サワシロギク

倒れこんだイヌノハナヒゲ(カヤツリグサ科)の合間から顔をのぞかせるサワシロギク(キク科)の白い花。夏の終わりから湿地では背の高い植物が勢いを増してきます。イヌノハナヒゲもその一つですが、雨風に打たれて所々で寝ています。その上に咲くサワシロギクの花、まるで絵に描いたかのような、波間に漂う白い花のようにも見えませんか?

写真:ヒメミミカキグサ

公開時にはB湿地で単眼鏡を通して見ていただいたヒメミミカキグサ(タヌキモ科)。公開当日はなかなか大きい個体が無く、単眼鏡を通しても分かりづらかったかもしれません。また、花はたいてい1日で終わってしまい、訪れた日に大きめの花に出会えるとは限りません。9月18日に、A湿地で運よく大きめの個体を見つけたので写真に撮ってみました。この個体は1.5センチメートルほどの草丈です。A湿地でもようやくヒメミミカキグサが姿を見せてくれました。

写真:クズ

秋の七草の一つクズ(マメ科)の花。クズは林のへりや土手など、どこにでも生えるつる性の多年草ですが、その花をじっくりと見る機会は少ないかもしれません。葉の付け根の所から長さ15センチメートルから18センチメートルの総状花を立てます。花は蝶形で、紅紫色の花が集まってつき、下の方から順に開いていきます。花弁の基の黄斑は、蜜標(蜜の目印)といわれ、昆虫にとっても目立つようです。

写真:バックヤード

保全地域北側のフェンス沿いには、一部湿地状になった場所があります。ここでは、壱町田に生育する湿地植物の一部を見ることができます。初夏から秋にかけてはコウホネが観察できますが、秋のこの時期にはサワギキョウやサワヒヨドリの花が見頃です。また、フェンス沿いの土手にはイトイヌノヒゲも現れ、道路から間近に見ることができます。散歩途中に足を止めてみてください。

写真:間伐材

駐車場の一角に、少しですが間伐材が積んであります。冬の間に保全地域内の雑木林を間伐した際に残した材で、樹種はクスやヒサカキが多く、サイズも色々です。少しでも資源の有効利用に繋がればと考え、公開に合わせて置きました。持ち帰り自由ですので、よろしければご活用ください。

令和7年度の公開は終了しました。暑い夏でしたが5日間で518人の方にご来場いただきました。ありがとうございました。

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